人生という冒険はつづく

普段の仕事の中で、感じたり伝えきれなかったことを書き留めています

どうすれば自分を変えられるのか

仕事や周囲との人間関係は誰しも大きな悩みだ。直面した時には、なんとかしたい、もっといいやり方ができるはず、と感じても、しばらく経つと、なにかしてもっと悪くなるよりは、なんとなく様子をみてみようと、やり過ごしてしまう。そんなことを繰り返していくが日常だろう。このモヤモヤした状態を変えるには、どうしたらいいのだろうか?

 

 

目の前にある、PCに例えて考えてみよう。ベースとなっているOS(感情、価値観)は、なかなか変わらない。短期的にできるのは、必要なアプリを追加(スキル)したり、それを使ってデータ(経験)を貯めること。あとは設定(行動)を変える、ハードを入れ替える(職場、人間関係等)ことだ。あとは、いつもウィルススキャン(心のチェック)走らせて、何か異変があったら、大事に至る前に適宜対応することだ。怠ると、身体が動かなくなることもある。

 

人のOSとはあなたの「心」「本当の自分」と呼ぶもののことだ。あなたの行動を決める考え方や、感情を呼び起こす性格というのは、これまでの人生で培ってきたのもので、良くも悪くも大きく変えることは難しい。変化は長期的で緩やかなものだから、バージョンアップしていたことに気づくのはずっと後になってからである。このOSの入れ替えは困難だから、良いところも悪いところも、ひっくるめて認めてあげるしかない。

 

だからと言って、自分は何も変えられない、やっても無駄だという訳ではない。OSは基本的なふるまいを決めるだけだ。PCで何かやろうとする時にはアプリをインストールする。同じように、自分の理想を実現する為に、やれる事を増やすことが出来る。参考になる本を読む、英語など語学を学ぶ、特定の資格を取ると言ったことでスキルアップする。学校の勉強ではないから、きっかけは興味のあるからでも、必要に迫らたからでも良い。努力しただけ結果が出るのでわかりやすい。

 

スキルを身につけただけで、すぐ仕事ができる訳ではない。一定の経験を積む必要がある。PCの書類も、まっさらな所から作るのではなく、作りたい内容に合わせて既存のテンプレートを流用したり過去のファイルをアレンジするだろう。仕事に慣れてくると手早くなるのは、他の人に教わったり、自分で工夫しながら、体験が積み上がることで、自分の中で仕事を始める前に終わりが見えるようになるからだ。自分なりのテンプレができる、それが仕事ができるようになるということだ。辞書変換に自分の言葉を登録すると入力がスムーズになる。同様に、周りとの会話にも慣れてくれば、さらに仕事を効率的に進めることができる。

 

いつも習慣になっている行動を変えてみる。デフォルトの設定をちょっといじってみるようなことだ。それでPCが快適になったりする。試しにいつもより30分早く起きてみるだけでも、時間にも心にも余裕ができる。生活が乱れているなら、起きる時間を守るだけでも体調が良くなる。

 

習慣を見直す。仕事をしていて無駄だなということがあれば、一度やめてみるのも良い。(もしかしたら注意されるかも知らないが、、)どのくらい影響があるのか様子を見てみれば、本当に無駄なのか、実は自分の知らない所で役に立っていたのかわかるだろう。

 

周囲との人間関係を良好にするために、業務外の付き合いも必要になるが、たまには断ってみる。空いた時間でほかのことをやってみる。自分から会いたい人に会いにいく。疎遠になっている友達に会ったり、セミナーに参加してみよう。代わりに何もしなくたっていい。落ち着いて、自分とコミュニケーションするのも大事な時間だ。

 

ハードウェアと人間関係はどうつながるの?と思うかもしれない。PCのインプット、アウトプットは、周辺機器の性能に依存する。人の能力は、周りの人との関係によって変わる。周囲の人間関係を変えれば、自分もそれに合わせて変化する。あなたを便利に使いこなしてくれる、周囲の人たちとの出会いが、あなたの可能性を広げてくれる。

 

周囲を変えるのに、何よりも手っ取り早いのは、職場を変えることだ。人間関係がリセットされるから、あなたも変わらざるを得ない。以前の自分を知る人もいないから、新しいキャラとして自分を演出することもできる。積極的に転職を勧める訳ではないが、それも一つの選択肢だ。とはいえ転職は時間もかかるし、そう簡単にはいかない。

 

新しい人間関係づくりが苦手な人も多い。出会いと言っても、人と会うのは面倒くさいし、人間関係を保つための気遣いも疲れる。そういうタイプは、 本を読むのが良いだろう。今更と言うかもしれないが、ネットでは余分な刺激が多くて気が散ってしまう。TVや動画は一方通行のコミュニケーションだ。

昔ながらの読書が最も集中できる。著者の主張や思考を読み取る、疑問を持った点を考えながら読み直す。そこから、自分を客観的にみたり、今の課題に応用できる手段を導き出す。このように著者とコミュニケーションするように読むことで、新しい世界が広がる。これが書籍による新たな出会いだ。

※電子ブックでも良いが、発光型のメディア(画面)より、反射光型(紙)の方が脳が内容をより能動的、批判的に捉えるという意見もある。

 

最後のポイントとしては、「頑張りすぎない」ことだ。結果がすぐに出なくても焦らない。頑張って成果を出したとしても、その後に身体や心を壊してしまったら意味がない。ウイルススキャンのアラートのように、朝起きて身体に違和感を感じたなら、無理ない範囲で休んだり、適度に手を抜くことも必要だ。特に行動を変えたタイミングでは、いつもと違うことをしているのだから疲れるのは当然だ。調子が悪い時に無理をしない。気に合わない相手は、やんわりと避けるなど。自分の気持ちに正直にいることが、健全に働き続けるコツである。